そらの会新聞

そらの会新聞 · 04日 2月 2021
 先月、NHKギャラリーから使用許可通知が届きました。未だコロナの収束が見えない中、実施可能かも怪しいところですが、土壇場で慌てないように、できる準備を進めて参りたいと思います。よろしくお願いします。...
そらの会新聞 · 02日 12月 2020
 皆さんの扇子が仕立て上がりました。自由で伸びやかで、季節を問わずに使えそう。昨今は、お喋り時にお口を覆う道具としても注目を集めているらしく、早速、この冬からでもお使いいただけそうです。皆さんのを見ていると、私のは季節感に縛られたものになりました。心の縛りは知らず識らず。自由や拓く力を妨げます。...
そらの会新聞 · 04日 11月 2020
 朝の連続ドラマ「エール」に、以前、そらの会で紙芝居作りに関わらせていただいた永井隆博士(ドラマの中では永田武博士)が登場するシーンがありました。私は「エール」を全く観ておらず、慌ててネットで一週間分を一気に観ました(NHKプラスは受信料を払っていれば誰でも追いかけ配信が見れます。便利な時代ですね)。とても感動しました。観られた方も、ぜひもう一度味わっていただけたらと思います。  作曲家古山裕一(古関裕而がモデル)は、永田武著「長崎の鐘」の映画化の主題歌を依頼されますが、テーマの大きさに作曲の方向性を見出せず、博士が暮らす長崎の如己堂を訪れます。古山の問いに博士がこう答えました。『焼土と化した広島、長崎を見て、ある若者が私に「神はいるのでしょうか?」と尋ねました。わたしは「おちろ…おちろ…どん底までおちろ」と答えました』…  被爆後の長崎で人々は、焼け野原の地面に無傷で埋まっていた教会の鐘を見つけました。その鐘を、永田博士と共にみんなで掘り起こし、吊り下げて音を鳴らすのでした。歓喜に湧いたその音に、奇跡を信じ、未来への希望を、人々は心に宿したのでした。  博士は古山にこう伝えます。 「神の存在を問うた若者のように、なぜ、どうしてと自分を振り返っとるうちは希望は持てません。どん底まで落ちて、大地を踏みしめ、共に頑張れる仲間がいて、初めて、真の希望は生まれるとです。その希望こそ、この国の未来をつくると、私は信じています。」「あなたは、戦争中、人々を応援しとった。戦争が終わった今、あなたにできることは、なんですか?」「希望を持って頑張る人に、エールを送ってくれんですか。」  病床の永田博士を演じた吉岡秀隆の演技も素晴らしかったですね。  そして、これらのセリフは、永井隆博士を熟知した脚本家の言葉なのか、古関裕而の記録によるものかは判りません。永井博士だからこその問答にも思います。  真に大切なことを伝えたい時は、正しさからでは伝え切らないことも、あらためて感じます。芸術作品を観るとき、作品を創るとき、また、子育ての中で、よく、そのことを思います。